bookshelf 『体の贈り物』 レベッカ ブラウン 忍者ブログ
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214931.jpg  ものすごく淡々と綴られ、静謐な文章です。
 そこに描かれているのは、「数ヶ月後にほぼ確実にやって来る死」に
 直面しながらも、とても暖かい何か。

 11編の短編が収められていますが、どれも HIV を発症し死を迎える人々を、
 ホームケア担当者の眼を通して描いたものです。

 HIV を発症した人の恋人やパートナー、仲間たちが、ボランティアや
 コミュニティ・サービスの手を借りて、HIV を発症してしまった人を
 ケアしていくのですが、やはり死を迎えてしまう。

 そしてしばらくすると、ケアをしていた恋人や仲間が発症してしまい、
 またほかの仲間たちがケアする。

 つまり(言葉は悪いですが)ケアと「看取り」がまるで連鎖していくかのような、
 HIV という病気の恐ろしさを、違う側面から見たように思います。

 それにしても。
 この静謐さ、この暖かさ。
 言葉にし難い何か。


 「体の贈り物 」 レベッカ ブラウン ★★★★★
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